スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています



にほんブログ村 本ブログへ

人気blogランキングへ

- : - : 
<< 2007年図書館記録。 : ブラフマンの埋葬 小川洋子 >>

魔王 伊坂幸太郎

評価:
伊坂 幸太郎
¥ 1,300

つっこみどころが多い小説でした。


主人公は腹話術的能力を身に着けて、世の中が何も考えない人々になってしまわないよう小さな抵抗を試みようとするのだけど…というのが「魔王」で、その後日談が「呼吸」。


にほんブログ村 本ブログへ

人気blogランキングへ

いつもエンタテインメントな内容はちょっと控えめな感じ。
それから、ファシズムだとか政治関連の話が中心でした。(テーマじゃないけれども)。

読み始めてものの数分で引っかかった箇所が…

「興奮した男の血圧がぐんぐんと上がり、血流が悲鳴を発するような、そんな甲高い音だ。」


という表現。

または最後あたりに出てくる

「私の声は、広げた真っ白の紙に、不恰好な小石をぼそっと落として皺をつくるような響きがあった。」


という表現。

どちらも想像できない表現でした。まず誰も血流の音って聞いたことない。だからこの表現は、電車の甲高い音を表現するのに向いてないと思う。また、声を表現するのに小石もなんだかおかしい。しかも紙に皺をつくるのだ、小石で。どんな声だ?

というちょっと伊坂幸太郎独特の比喩が理解できなかった。
私は伊坂幸太郎がものすごく好きなんだけど、この上記のような表現はちょっといただけないなあって思った。


それから政治感というのだろうか…
センシティブな問題だと思うけど、伊坂幸太郎が登場人物に言わせている言葉が
とてもつもなく甘くて、ちょっと甘ちゃんだなあって思わされてしまった。
言ってることや、恐れていることは、確かに伊坂幸太郎が考えてる通りなのかもしれないけれど…なんとなくねー、オコチャマ感?みたいなものが漂う感じでした。

それをぬいたら面白かったですよ!(何)

私が好きだったのは、潤也くんのお嫁さん詩織ちゃんが「消灯ですよー!」っていうのと
お兄ちゃんが「考えろ、考えろマクガイバー」って言うのと、そういう細かいとこが伊坂幸太郎らしくていいなーって思いました。

あと、言葉でメモったところが

「この世の中で一番贅沢な娯楽は、誰かを赦すことだ」
ノーバディ・グッドマン


って言葉かな。多分架空の人物。

あとは宮沢賢治がよくでてくる。

「呼吸」の方がどちらかというと好きだったかも。
じゃんけんに負けないとか。

どちらにしろ、伊坂幸太郎は自分で考えることをやめるなって事を言いたかったのかなーと思います。しかし社会を批判するというか、社会に訴える小説としては、甘かったかな。
comments(2) : trackbacks(0) : 

スポンサーサイト



にほんブログ村 本ブログへ

人気blogランキングへ

- : - : 

COMMENTS

ろく君 : 2009/09/15 12:53 AM
こんばんは。
先日、友達の家でたまたま読んだ漫画が「魔王」のコミカライズでした。最後の最後のあとがきを読んでそれが伊坂本だと知り、「えええええ!?」っていうか(苦笑)。
その漫画は「魔王」と「グラスホッパー」を混ぜて新たに書き起こしたもの。実は私原作は2冊とも読んでないのですが、これを読み比べてみるのも面白いかな、なんて思いました。
 : 2009/09/16 10:31 AM
ろく君さん

お久しぶりです!
魔王のコミカライズなのにグラスホッパーと混ざってるんですか(笑)
それはちょっと興味あるなあ。
伊坂のほか媒体は映画しか手を出していないのですが
マンガも読んでみようかしら(笑)

グラスホッパーがハードボイルド風味なので読むならそちらを
おすすめしますね…!
魔王は続編のモダンタイムズを読む予備知識として読むと
いいかもしれません。






TRACKBACK

TB URL >> http://nyamalibrary.jugem.jp/trackback/36