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年下恋愛 梅田みか

評価:
梅田 みか
マガジンハウス
¥ 1,400

本が好き!より献本。毎度ありがとうございます。

仕事が恋人といわんばかりの生活を送り、ある程度地位も年収も獲得しているが、恋愛だけご無沙汰な麻子、恋愛の達人と呼ばれ数々の恋愛を経験したが、現在は結婚、離婚、出産と経験し、子育ての毎日である実七子、不倫や仕事に疲れてフランスに留学することを決意した美穂、彼女たちが年下男と恋に落ちる!?お話。

さすがテレビの脚本家というだけあって、各お話の構成や展開は、どきどきや悲しみ、ドラマチックなものと盛りだくさんとなっております。

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目次はこんな感じ


*部下が男に見える瞬間
*愛があれば年の差なんて!?
*本当にあたしでいいの?
*年下男を主夫にする!?
*男はみんな若い娘が好き!?
*「俺について来い」って言われても……!


前半は年下男の理想・幻想の部分で、年下の良いところにフォーカスしたどちらかというと「こんな男っていないわい!」と突っ込みをいれたくなる感じのセクションです。

後半は年下男の現実を浮き彫りにした、「あー、そうよね、そうそうそうなの!」という共感を呼び起こされるような出来事、物事について、これでもかというくらいリアルに描いてあるセクションです。

さすがにドラマの脚本化ということもあり、なかなかご都合主義に物語を描いてない印象があります。リアルさの中に効果的に非現実を混ぜると言うあたり、小技が効いていたように思います。

私も年下男と付き合っていたので、面白いくらい共感して読んでしまいました。
例えば実七子の彼氏である英太は実七子より12,3歳くらい若いのですが
面白いくらい重要なことを軽く言ってしまうところがあります。

23歳で怖いもの知らずというところもあるのでしょうが、36歳の女性にとって
「プロポーズ」がどのような意味を持つのか、「母親に会わせる」ことがどのような
ことなのか、きちんと理解していない節が見受けられます。

そして実七子が怒ると、「何に」怒っているか、これまた理解できないわけです。
大人の男ならば察せるはずなのに…と思いがちな場面ですね。

私も自分の言葉が彼氏に通じないことは何度もあり、自分の気持ちもうまく伝えられなかったことがあって、この実七子の体験は身にしみてしまいました。

年下は甘いひとときをくれるけれども、見返りも大きいことがこの本を読むと、よくわかります。自分より年収が高い彼女の立場に無意識の嫉妬をよせ、自分を頼りにする若くてぴちぴちの女の子に目が向かい、面倒くさいことをないがしろにしてしまうところなどは、まったくもってその通りという感じです。

この作品についてamazonで批評されている方が、ものすごいけなし方をされていましたが、私はそれほど駄作とは思いません。シナリオライターと作家の違いこそあれど、現実をよく見ているなあと思わされる箇所が多々みられたからです。

けなされていた方は

それに、たかだか8歳年下とかそのくらいで、そんなに大げさに恋愛対象になるのか 自分でいいのか、ああだ、こうだと悩むのでしょうか?ちゃんちゃらおかしい内容でした。 私事ですみませんが、8歳どころか息子になりそうな年齢の10本指じゃ足りないくらいの人数の男から追っかけまわされて、困って困ってうんざりしている私には、バカな小説に思えてしかたありませんでした。 女っていくつになってもちょっと女を磨けば男くらい年上だろうが年下だろうがわんさか 寄ってくるんです。


と、ちょっと激しい書き方をされていたのですが、テーマは彼女の言っているところではなく、「36歳でまだ独身の女性」が主役であって、そんな女性が8歳も年下の男性と付き合うということは、とても勇気がいるし、自分の身も守りたいし、いろんなしがらみがあるけど、ということを言いたいのだと思うのです。。主人公たちは皆魅力のある女性だし、おしゃれに気を遣っていないわけでもありません。綺麗にしていれば男が寄ってくる、なんてそんな甘いことを考えて生きているわけでもありません。

ただ、どうやって幸せになろうか、そのことを自分の現実と向き合いながら試行錯誤しているだけなのです。


たかだか8歳?
8歳も、ですよ。
40台の女性からすれば男は30台で経済力もあって、ある程度大人の男かもしれませんが
36歳の8歳した、13歳下はまだまだ子供の域です。人生のステージを考えた上で
主人公たちの経験する年下との恋はある種「賭け」に近いものだと思います。

その前提を理解したうえで読むと、この本は現実をうまく切り取って書かれている方ではないかなあと思いましたね。私は年下の彼氏がいただけに、色々共感できたし。

ただ、一つこの本で欠点をあげるとするならば、あまり登場しなかった美穂さんのお話で締めくくられるということでしょうか。実七子と麻子の現状は変わらないか、もしくは悪化しており彼女たちに何かが訪れるようなこともなく、美穂さんのお話で終わってしまうと言うのは本として納得いかないかなと。

だって、やっぱりこういうのはフィクションなんだから、現実と違っても良いと思うんですよ。フィクションの中に夢を求める私としては、実七子と麻子にもう少し未来を加えてあげていたらよかったのになあと思いました。

年下との恋愛に悩んでいる方は、主人公たちが一緒に悩んでくれますし
何か解決の糸口が見つかるかもしれませんので、おすすめします。

だけれど、この本に年下との恋愛をおすすめするようなことは書いていないし
年下にモテるノウハウが書いてあるわけでもございませんので、お気をつけて。


年下恋愛Amazonで購入livedoor BOOKS書評/国内純文学

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