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風が強く吹いている 三浦しをん

三浦 しをん
新潮社
¥ 1,890
ファンタジーでもいいじゃない
いいじゃん!青春
映画の後


 
JUGEMテーマ:読書


駅伝、この熱いテーマをどうやって描くのかと、はらはらドキドキしながら
表紙をめくった。何を隠そう…私は駅伝オタクだ。
毎年テレビで放送される駅伝は欠かさず見る。
特集番組も、箱根駅伝の予選会も見る。
選手の顔と名前、はては5千メートルと1万メートルのタイムすら覚えている。
そんな駅伝オタクなわけだ。
ちょっとやそっとのストーリーではびくともしない気分でいた。

駅伝は、マラソンと違ってチームプレイだ。
でも、走るときはたった一人。
世の中にこんなチームプレイとはあるだろうか。
本番は一緒に汗を流して走らない。
ただ、メンバーがたすきを繋いでくれるのを祈るだけ。
メンバーの力を信じるだけ。

甘くはない。
長い長い戦いなのだ。


この本は、およそ陸上とは無縁の人たちが、箱根駅伝で走り抜けるまでを描いた青春小説である。
どうやって箱根を目指すのか、それはそれは丁寧に、描かれており、作者の並々ならぬ取材と情熱を感じた。


10人全員各々のにきちんとフォーカスされて描かれており、読んでいるうちに
頑張れと何度思ったかしれない。
それは私が、並々ならぬ駅伝ファンだから故に、よりそのような強い思いを抱いたかもしれない。
駅伝というのは、本番になるまで、そのとき、その瞬間が訪れるまでどうなるかわからない。
調子の良い選手が突然、足を引きずり出したり
苦しそうに走っているのに少しもスピードが落ちない選手がいたり
昨年の先輩の悔しさを背負っていたり
選手の背景もさまざまだ。
ずっと箱根駅伝を見続けてきて、色々なドラマを見てきた。
だからこそ、1区1区の悔しさや嬉しさ、くず折れてチームメイトに拝んで謝る姿
それがリアルに思い出される。
自然と応援してしまう。

リアルだった。
正直素人が普通に箱根駅伝に出るようになるのは難しいだろう。
でも、ハイジの情熱と行き届いた指導方法が丁寧に描かれているせいか
すんなりと受け入れることができ、
しまいには一緒に大手町から鶴見、鶴見から戸塚、戸塚から平塚、平塚から小田原と
走っている気分だった。

順位の流れもリアルで、ほんと、何位でゴールするのかハラハラドキドキ
最後のハイジの走り場面では手に汗にぎる思いだった。

これはちょっと早い箱根駅伝だった。
来年正月も、きっと、テレビにかじりつく。
寛政大学という架空の大学があたかもそこにあるように、それはとてもリアルだった。

中に出てくる登場人物もそれはそれはリアルで…
なんというか実在の人物をオマージュしているところがあるように思う。
オールバックの監督とか。
大学の名前もいい具合にミックスされている。
東京体育大学とか(笑)
真中大学とか
それから六道大学の藤岡くんは…名前が駒沢の藤田くんで、走りは島村くんを
彷彿とさせました。
9区の抜きっぷりも島村くんの走りを思い出します。あの島村くんの走りが
駒沢4連覇の始まりでした。

寛政大学はどことなく城西大学を重ねてみてしまいます。
城西大学箱根を目指し始めて地道に予選会を繰り返し、箱根出場を毎度のこと
実現し、今ではシード権争いを演じるまでに成長しています。
彼らがシード権を獲得した年のことを思い出しました。

駅伝にはドラマがあります。
2006年、箱根8区。順天堂大学で1位を走っていた難波くんが突如走れなくなってしまいます。
それまで1位を走っていたのに駒沢に追いつかれ、あっさり抜かれてしまうのです。
優勝を確信していたチームメイトにどれだけ申し訳ないと思ったことでしょうね…。
しかも、難波くんは主将だった。
その責任の重さ、計り知れないです。

でも
順天堂の子たちって凄く良い子で。
難波くんは06年当時4年生だったからリベンジできなかったんだけど
07年のメンバーが難波先輩のために走りましたと、口を揃えて言うのです。
その年、順天堂は優勝しました。
優勝のテープを切るその瞬間、大手町で、難波くんは泣いていました。

駅伝の絆ってスゴイです。

そんなエピソードの一つに、なんだか寛政大学の子たちも混ざれるなあと思って
すごく嬉しかった。

一足早く箱根駅伝楽しめてよかったなあ。
映画も見ようと思います。

正直、ハイジに小出くんはずるいと思います。私の中でイメージがぴったりすぎます(笑)



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